社会医療法人 誠光会
会長　柏木 厚典 さま

人生100年時代を迎えると言われている昨今、健康寿命の延伸ということが一つのポイントになっています。そのため、病気になりにくくするための予防医療がますます大切になってきます。

2019年12月末に南草津駅前に開設した南草津健診センターでは、最新の医療機器を揃えているので、安心して何度でも受診できる健診メニューが豊富に用意されています。また、隣の「びわこ心身健康café」では美味しくヘルシーな食事が提供されており、“健康”をトータルサポートしてくれる健診を受けられるのが大きな特徴です。

予防医療としての健康診断が重要

これまでも毎年職員の健康診断を実施していましたが、結果を経年的に見ても改善していないことが分かってきました。なぜなら、有効な保健指導が十分できていないため、生活習慣や周囲の環境も変わらないことから、健康障害ストレスが持続する結果となっています。というのも、これまで健診結果は個人情報として考えられていたことと、勤労者にとって不利益になる可能性があるという観点から、その結果を個人に適切にフィードバックすることがなかなか難しという側面もありました。

健診センターの役割

健診センターではどのような指導が受けられるんですか？

ただ、健康診断を受けるだけでは改善しないので、健康指導を充実させようとしています。

健診を受けていただいた方には、経年的にデータを見て「3年間肥満が改善していますから素晴らしいですね！」とか、「こんなに体重を減らして頑張りましたね」、「努力をしたから血糖値も良くなりましたね」等と、否定的に言うのではなくて、良くなったところを指摘し褒めるようにしています。頑張って数値が改善した人もいらっしゃいます。ただ、LDLコレステロールについては異常値が続く場合、食習慣や生活習慣を変えるだけではなく、薬を服用していただいて改善できるようにしています。

また、健診センターのそれぞれの専門の先生たちとは、受診者にどういう風に説明して、どういう声かけが必要かなどを話し合って、指導法の統一をめざします。そうすることで、健診を受け続けるモチベーションになるのではないでしょうか。

他にどのような特徴がありますか？

当センターには低線量CTなどとても良い機器が入っています。現在、死因のトップは肺がんです。喫煙が一番の原因になっていて、リスクの高い人は肺がん検診を2年に1度、できれば1年に1度は受けておかれると安心です。

低線量CTは普通のレントゲンでは映らない小さい影でも確認することができます。また、放射線量が胸部CT検査のレントゲン線量に比べると10分の1くらいなので、安心して受けていただくことができます。現時点で滋賀県下では初めてです。

他にも、女性向けのマンモグラフィも低線量で検査できるもので、又高性能な骨密度測定器を導入しています。骨密度測定の機器は、骨密度だけでなく骨質も測定可能で、5年後、10年後の骨の予想図が見られます。

保健指導の強化はもちろんですが、低線量化した機器で安心して受診できること。そして、地域の医療機関とも連携して紹介システムを確立しており、治療方針が決まりましたら、地域の先生に診ていただけるように御紹介しています。

また、センター内のデザインにもこだわっていて、間接照明を使って温かい雰囲気になるようにしています。一般的に、病院で健診を受けると、広い施設内をぐるぐると回っていただかないといけないのですが、当センターでは一つの施設に集約されているので、受診していただく方にとっても負担が少ないのではないでしょうか。

の「びわこ心身健康道場café」も健康指導の一環ですか？

元々は健診センターで人間ドックを受けていただいた方の昼食としてヘルシーランチを提供していたのですが、2020年4月以降の適切な時期からは一般の方にもご利用いただけるようになります。

これまで、メタボや糖尿病の方への食事指導で効果のあった、玄米を主食にしたおいしいメニューを用意しています。食事の前には青汁も飲んでいただいています。ここのご飯は”地産地消”滋賀県産の本当においしい玄米を使っています。

このような健診や食事の指導だけでなく、グンゼスポーツ南草津レイクブルーとも共同して、有酸素運動をメインとした運動プログラムを作成して、汗をかいてもらうようにしています。

健診というと、体の悪い部分を診てもらう…というイメージがありますが、南草津健診センターでは、最新の医療機器を用いた安心して受診できる健診メニューが豊富なのはもちろんですが、食事や運動も含めて、総合的な健康指導の充実に努めています。