しが健康豆知識TRIVIA

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vol28

社員の声を取り入れたチャレンジ企画で健康づくりの意識改革

2022/12/03

昭和電工マテリアルズ株式会社 彦根事業所
人事部 川平 哲也さん・山本 幸代さん

滋賀県では、健康づくりを促す身近な取り組みを発掘し、情報発信する「健康寿命延伸プロジェクト表彰」を平成26年度より実施しています。

令和3年度に企業・事業者部門(健康づくり分野)で最優秀賞を受賞した、昭和電工マテリアルズ株式会社 彦根事業所は、社員からなる「健康にじいろ委員会」を発足し、さまざまな取り組みを行っています。

1日の長い時間を過ごす職場での健康づくりはとても重要です。同事業所の取り組みには、楽しみながら続けられるヒントや、これから健康経営を始めようと思っている人も真似したくなるポイントがたくさんありました。

 

年齢も役職も違うメンバーが集結!「健康にじいろ委員会」

人事部 川平 哲也さん

 

私たちの会社は製造業で、彦根事業所には約320名の従業員が働いています。

昨今、SDGsへの取り組みが推進される中で、健康と働き甲斐は世界の共通目標として認識されるようになりました。私たちの事業所、安全に対する活動は形にできているけれど、社員の健康活動はどうだろうと…。

そこで、会社の安全衛生ポリシーである「安全と健康とコンプライアンスを守ることはすべてに優先する」ことから、健康経営に取り組むこととしました。事業所長からも活動支援を明言いただき、各職場から選抜したメンバーで「健康にじいろ委員会」を設立しました。

委員会の目的は、健康づくりを具体的に進める仕掛けづくりと従業員へのサポートを行うこと。

「運動」「食生活」「睡眠」など、大枠で7つの健康項目を設定し、負担なく取り組める活動から始めるようにしました。委員会を構成するメンバーは部署や役職に関係なくさまざま。普段の仕事ではあまり関わることのなかったメンバーで、構成しました。

人事部 だけで企画して進めるのではなく、別部署の人の意見や提案も聞くことができ、それまで見えてこなかった各職場の雰囲気や悩みも共有することができてよかったです。

 

「グッドポイント探索ツアー」で社内の良いところ探し!

人事部医務室 山本 幸代さん

 

 

「健康にじいろ委員会」で取り組んできた事例をいくつかご紹介させていただきます。

まずは「グッドポイント探索ツアー」。

これは衛生環境改善への取り組みのひとつですが、悪いところを見つけるのではなく、各職場の良いところを見つけて広げていくことを目的にしました。

ここで大切なのが、ポジティブ変換。

悪いところを列挙するとどうしても気持ちもネガティブになりがちです。そこで、チェックシートの項目も「ゴミがない」「明るい」など良い点をあげるようにして、各職場の良い部分に目がいくようにしました。そのうえで、各職場の休憩室の様子を写真で一覧化し、自分たちの職場にも取り入れたいと思う良い部分をにじいろ委員から展開してもらいました。

この活動を通して、一部の休憩ルームのレイアウトを変更しました。

他にも「自販機に軽食があれば嬉しい」、「女子トイレに擬音装置をつけてほしい」「更衣室に体重計や血圧計を設置してみては」など、でてきた提案はにじいろ委員会で協議し、対応しています。

 

チーム結成が継続のカギ!“3人1組ウォーキング”

「月別健康チャレンジ」という取り組みも始めました。

暴飲暴食しがちな1月は「休肝日チャレンジ」、健康診断の結果がでる6月には「体重or腹囲測定チャレンジ」など、その時期にあったチャレンジを用意するようにしています。参加者は配布されたチャレンジシートに結果を記入するだけ。結果が悪いからといってペナルティはありません。毎日シートに記入することで、生活を見直したり、健康に意識を向けるきっかけになると思います。

また、ささやかではありますが健康づくりに役立ちそうな参加賞も用意しています。「香り付きアルコールハンドジェル」や「アマニオイルドレッシング」などは、女性から好評でしたね。

チャレンジ企画の景品の一例

 

チャレンジの中で参加者が多いのは「3人1組ウォーキング」。

3人がチームとなって、1ヶ月間の歩数を競うチャレンジです。部門の垣根を越えて130人以上が参加してくれました。1人だとついさぼりがちですが、メンバーの足を引っ張らないようにと思うと頑張れるものです。チーム内で歩数を報告し合うことで、コミュニケーションのツールにもなっています。健康管理アプリをスマホに入れて、チャレンジ後も歩数管理を継続してくれている人もいて、健康意識の定着につながっていると感じています。

コロナ禍前には、社員やその家族も一緒に参加できるウォーキングイベントも開催していました。人気の観光地「ローザンベリー多和田」を到着地に、出発地を少し遠い米原駅からと最寄り駅である醒ヶ井駅からの2コースを設定し、歩きます。自分たちに合った歩行距離が選べ、到着地ではパンづくり体験などのお楽しみもあるので、好評のイベントでした。帰りも出発の駅まで歩いて戻るのですが、なかには彦根の事業所まで歩いて帰った猛者もいたんですよ。また、コロナが落ち着いたら、このような楽しみながら参加できる健康イベントも企画したいです。

 

 

社員の声をひろいながら、新たな広がりへ

更衣室前の廊下の掲示板

 

月曜から金曜のお昼には「ストレス解消ストレッチ放送」を放送しています。体を動かすこと以外に周囲の人とのコミュニケーションも目的としています。

もともとは昼休み中に流していたのですが「ゆっくり休んでいると体操する気にならない」という意見もあり、昼休み5分前に流すようにしたところ参加者が増えました。

ストレッチ体操の内容や音声の録音も役職を問わず社員参加型で、できるだけ多くの人に関わってもらい、多くの人のストレス解消とストレッチに役立てる工夫をしています。

ストレッチの一例

 

体操中の様子

 

取り組みを始めてからこの4年間で、ストレスチェックの総合健康リスクや喫煙率、健康診断の有所見率も減少傾向にあります。継続した取り組みが少しずつ実を結んできていると感じています。

 

健康づくりへの様々な取り組みは、今参加してもらっている人にはおおむね好評なのですが、メンバーが固定化してきているのが悩みです。健康診断の有所見の人との面談時等に、チャレンジ企画への参加を促したりしていますが、より広がりをもたせるための次の一手を模索中です。

押しつけにならないように、楽しみながら参加できる健康チャレンジをこれからも考えていきたいと思っています。

昭和電工マテリアルズ株式会社 彦根事業所

エリア 湖東エリア
住所 〒522-0223 滋賀県彦根市川瀬馬場町800
TEL 0749-28-1311
URL https://www.mc.showadenko.com/japanese/company/office_hikone.html
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