しが健康豆知識TRIVIA

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vol34

「男こそ料理をしよう!」~男性ばかりの料理・集いのクラブ~

2023/08/31

男のまかないクラブ

   代表:白永 昇次さん

活動日:月1回 9:0013:00

活動場所高島市安曇川世代交流センター他

今回は、「男のまかないクラブ」の代表、白永さんと会員の方にお話を伺いました。

「男のまかないクラブ」は令和4年度健康寿命延伸プロジェクト表彰事業で地域部門最優秀賞を受賞されています。

令和5年度健康寿命延伸プロジェクト表彰はこちら

 

公民館事業で出会い、自主グループ立ち上げへ

平成21年度に、公民館事業で男性の料理教室が開催されました。公民館事業は6回の事業だったのですが、そこに参加していた有志で、翌年の平成22年度に自主的な料理クラブを結成しました。料理を通じて育まれた繋がりを大切にしながら、食生活の重要性を認識し、健康に根ざした料理が1人で行えることを目的として月1回集まっています。

私自身は、退職後に知り合いに誘われ、3年目くらいのときに参加するようになりました。

会員は、平均年齢75歳の男性12名です。減塩で、郷土料理の調理も行っており、郷土料理アドバイザー1名にも参加いただいています。

郷土料理アドバイザーを務めるのは、澤井幸子さんです。澤井さんには、食材の切り方や味付け等を教わっています。男性ばかりのクラブなので、「いてくれるだけで安心」な存在です。

 

郷土料理アドバイザー:澤井幸子さん

味付けがどうかって聞かれると、決まりはないから自分たちで食べてみてって言ってるんです。自分たちがおいしいと思う味が一番。

みんな段取りも手際も良くなって、私がいなくても大丈夫なんですけど、「いてくれるだけで安心や」って言うてくれるので参加しています。

会員:山本哲夫さん

私は、白永さんから「月1回おいしいもの食べる会があるから来ない?」と誘われて参加しました。まさか自分で作って…とは!なんか騙された感じなんですけど、楽しく参加しています。ここで学んだ料理は家ではほとんど作ってません。思い出して、年に1回作るかなという程度です。でも毎回楽しみです。

会員みんなで担い、作り上げてきたクラブ

メンバーは班分けしており、班ごとに当番でメニューを考えたり、食材を準備したりしています。メニューを考えるために、クラブ以外に班のメンバーで集まる必要があるので、そこでも繋がりが生まれています。普段からの交流が大前提です。メニューを考えるときには、当番がだいたい1回集まって、それぞれが持ち寄ったメニューの中から決めたり、その場で検索して決めています。包丁の使い方を知らない、食材の買い物に行ったこともないというメンバーもいましたが、今では奥さんよりもこだわって食材の安い店を探したり、予算内で食材を手に入れるよう生イカをボイルしたイカに変更する等、臨機応変に工夫もしています。地域の催しに参加して、季節に応じ地元特産のそば粉で手打ちそばを作ったり、手作りピザ窯で伐採した竹や廃材を燃料としてオリジナルピザを提供…もしているんですよ。料理への意識が深まり「男こそ料理をしよう」との心意気で楽しく和気あいあい活動しています。

今回のメニューは、●サケフライ南蛮、●ゴーヤチャンプル、●キュウリのサラダ、●かぼちゃアイス

来る者は拒まず!つながって支え合う

みんな年齢を重ねていますので、体調を崩したり、耳が聴こえにくかったり…色々健康上の不安もあります。耳が聴こえにくい方が入会されたとき、当初は奥さんが心配して夫婦で参加されていましたが、しばらく経って、ここでは自分たちがみんなでフォローするから大丈夫と奥さんに伝えました。会員が欠席する場合は、班長が欠席理由を聞いて在宅の場合は、毎回作った料理を届けています。みんながどうしているのか、近況報告もして、住んでいる地域はバラバラですが、自然と繋がりができています。日頃食べられないおいしい物を食べようと、奮発してごちそうを食べに出かけています。和気あいあいと一緒に出かけることがかけがえのない時間だと感じています。地元でよく採れる筍を使ったり、松茸ご飯を炊いたり…持ち帰るので家族サービスにもなっています。

今後の目標と展望

もっと一人暮らしの方に参加してほしいと思っています。料理好きの人が出てきてくれると嬉しいですが…!食は大きな楽しみなので、ここで月1回でも楽しくおいしい食事ができると、本当にかけがえのない時間になると思います。1日でも長く健康で、笑い声の絶えないひと時を共有したいと思っています。

今年度から高島市通いの場支援事業補助金をいただけることになりました。今日は認知症予防の話でしたが、今後、フレイル予防の講義等も受ける予定です。1人暮らしの男性がフレイルにならないよう、関係機関とも連携・協力し、できる限り地域貢献に寄与したいと思っています。

今回は高島市の保健師さんから高島市の現状や認知症予防について講義がありました。

高島市:森保健師

取材をさせていただいて・・・

「男のまかないクラブ」は、男性ばかりの料理クラブで10年以上に渡って継続されています。今回、活動されているところを取材させていただき、料理を通じて、仲間づくり・つながり・生きがい・健康づくり、役割を持つこと…本当にたくさんの要素がある素晴らしい取組だと感じました。男性で日常的に調理を担う方も増えていると思いますが、栄養バランスを考えたメニューを考え、減塩を気にしながらもおいしい料理が作れることは、生活を豊かにしてくれますね。みんなと一緒に楽しく調理し、食べること、お互いを思いやって一緒に時間を過ごしておられることが、何よりの健康づくりにつながっていると感じました。

 

 

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