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vol47

ボッチャで楽しく!男性も積極的に参加したくなるサロン事業

2024/08/16

「よっしゃ!」「あかん!!」
そんな元気な声が響くのは「朝妻お茶の間サロン」の一幕。

地域交流と健康づくりの一環で始まった「朝妻お茶の間サロン」ですが、さまざまな工夫を積み重ね、いまでは地域に住む65歳以上の方の約半数が参加するほど、活発な活動が行われています。

令和5年度健康寿命延伸プロジェクト地域部門介護予防で優良事例として表彰されるなど、その取組には見習いたい部分がいろいろ。

 

活動を支えるボランティアの皆さんに「朝妻お茶の間サロン」の特長や工夫を伺いました。

白熱するレクリエーションゲームにみんなが夢中

朝妻お茶の間サロンの特長のひとつは、男性の参加率が高いことです。

今年、サロンをサポートするボランティアは20名ですが、内訳は男性が9名、女性が11名。サロンの参加者も、半数近くが男性です。
男性はこういった場に来ても、続かなくてやめてしまうという話をよく耳にしますが、うちはサロンを楽しみにしている男性参加者が多いです。

その要因のひとつが、レクリエーションゲーム「ボッチャ」だと思います。

ボッチャはパラリンピックの競技種目にもなっていて、重度の障害をもった人でも楽しめるように作られたスポーツです。ルールも単純で、力もそれほど必要としないので、お年寄りのレクリエーションにもぴったり。チーム戦にして勝ち負けをつけると、年甲斐もなく白熱したりして。

ボランティアも一緒に参加して盛り上がれるし、ナイスショットが飛び出すと、褒め合ったり、悔しがったり。やってる人たちだけでなく、見ているギャラリーも盛り上がります。

ボッチャを取り入れるまでも、サロンの内容がマンネリ化しないよう、体操をやったり、クイズや間違い探しの脳トレをやったり、いろいろ工夫をしていたのですが、ボッチャが一番、みんなのニーズにはまった気がします。

ボッチャを始めてからは、勝負を楽しみに男性も女性も継続して来てくれる人が増えました。

自治会とボランティアの連携

男性参加率が高いもうひとつの要因は、運営を支える側のボランティアと地域の自治会が連携したことです。

昔から自治会の役などは男性が務めることが多かったので、自治会長が任務を終えた翌年は、お茶の間サロンの会長として活動してもらうことを定着させました。
その結果、それまでサロンにあまり関心がなかった人もボランティアへ参加することになり、お年寄りに喜んでもらうことを工夫したりするうちに、活動にも興味をもつようになります。また、自治会と連携することで、市からのお知らせや、防犯・防災情報なども分かりやすくこの場で伝えています。
毎年会長は交代しますが、会長の任を終えても継続して参加する人が増えました。

あったらいいながどんどん形に!

他にも、参加者を増やすための工夫をしています。

まずは「移動販売」。近隣の個人商店にお願いし、月に2回、お茶の間サロンが終わる時間にあわせて、移動販売をしてもらっています。近くにお店がなくなり、運転免許証を返納したお年寄りは、3~4km先のスーパーまで自転車を使うか、歩くしかないんです。だから、移動販売の日は、参加率もあがるんですよ。

2022年からは月に1回のペースで「買い物支援」も始めました。米原市が運営を委託する乗り合いタクシー「まいちゃん号」を利用して、買い物に行きたいお年寄りに同行しています。
また、「見守り訪問」として、サロンに参加されていない方の家にも訪問するようにし、気になったことなどを民生委員さんにも伝えています。毎週の気楽なおしゃべりや活動を通して、お互いの距離が縮まったり地域の出来事を知ったり、困りごとを聞いたり、福祉サービスに繋げたり。住み慣れた地域で安心して暮らせるように生活支援を行っています。

今年からは、発足時から続けている年2回の体力測定に加え、米原市を拠点にする福祉事業所「ひだまり」の「コミュニティセラピスト事業」のモデル地区として、月に1度、理学療法士さんなどの専門職の方に来ていただいて、健康サポートもしてもらっています。

活動の基本は「みんな楽しく」。継続するためには、この場に集う誰もが楽しむことが大事です。
今後は、地域の子どもさんにも参加してもらえるイベントなどもやってみたいと思っています。

 

朝妻お茶の間サロン

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